媒体連携

求人媒体とATSの連携|応募者を自動で取り込む3つの方式と設定手順【人事担当者向け】

求人媒体を複数使っていると、応募通知が媒体ごとに別のメールで届き、それを採用管理の台帳に転記する作業が毎日発生します。ATS(採用管理システム)の「媒体連携」はこの転記をなくす機能ですが、その仕組みは製品によって3種類あり、設定にかかる手間と新しい媒体を足すときの手間が違います。この記事では、3つの方式の違い、メリットと注意点、そして人事担当者だけで終わる設定手順と確認方法を説明します。

媒体連携の方式は、結局どれを選べばよいですか?

「新しい媒体を足すとき、誰の作業が要るか」で選びます。媒体を年に1〜2回入れ替える20〜300人の会社では、人事担当者だけで数分で終わる方式(応募通知メールの取り込み)がいちばん運用が崩れにくく、次に媒体との直接連携、転記代行(RPA)は媒体側の画面変更に弱い点を理解して使います。

どの方式でも、うまく動いているときの結果は同じです。応募者が媒体名つきで台帳に入り、担当者に知らせが届きます。違いが出るのは「最初の設定」「媒体を足すとき」「媒体側が仕様を変えたとき」の3場面で、ここに人事の時間がどれだけかかるかを見るのが選び方です。

この記事で扱う「媒体連携」の範囲

求人媒体連携(応募者の自動取り込み)
engage・Green・BizReach・doda・マイナビ転職・エン転職・Wantedly・YOUTRUST などの求人媒体に届いた応募を、人が転記せずに ATS の候補者台帳へ自動で登録する機能。応募経路の記録、同じ人の重複排除、応募求人へのひも付けまでを含む。

求人原稿を媒体へ「出稿する」方向の連携(ATS で書いた求人を媒体に自動掲載する)は、この記事では扱いません。ここでは応募が「入ってくる」方向だけを説明します。

応募者を自動で取り込む方式には、どんな種類がありますか?

3種類あります。媒体と ATS が直接データをやり取りする「直接連携」、媒体の管理画面を自動操作して転記する「転記代行(RPA)」、媒体が送る応募通知メールを ATS が読み取る「応募通知メール取り込み」です。

方式仕組み最初の設定媒体を足すとき注意点
直接連携媒体と ATS の提供元が事前に取り決めた形式で、応募データを直接やり取りするATS 側で媒体を選び、媒体側の設定や申請が必要な場合があるATS が対応している媒体に限られる。対応外は手入力か CSV取り込める項目が豊富で安定するが、対応媒体の数と追加のスピードは ATS の提供元次第
転記代行(RPA)媒体の管理画面に自動でログインし、応募者情報を読み取って ATS に転記するソフトが動く媒体のログイン情報を代行ソフトに登録する。別途ソフトの契約が要ることも代行ソフトが対応していれば追加できる媒体の画面が変わると止まることがある。ログイン情報を第三者のソフトに預ける
応募通知メール取り込み媒体が採用担当に送る応募通知メールの宛先に、ATS の連携用メールアドレスを追加する。ATS が差出人と件名から媒体を見分け、本文から氏名・連絡先・応募求人を取り出す媒体の管理画面で通知メールの宛先を1つ追加するだけ。数分同じ手順で追加。ATS 側が対応済みの媒体なら人事だけで終わる通知メールに含まれる項目の範囲で取り込む。ATS が対応していない媒体は経路だけ記録される場合がある

3つの方式は排他ではなく、製品によって組み合わせています。比較するときは「自社が使う媒体がどの方式で、何の作業が要るか」を媒体ごとに確認してください。主要な ATS の方式の違いは 中小企業向けATS比較 の観点1にまとめています。

媒体連携をすると、何が楽になりますか?

楽になるのは「転記」「重複の確認」「経路の記録」「担当者への知らせ」の4つです。採用担当の毎朝の作業から、媒体の管理画面を順番に開く工程が消えます。

  • 転記がなくなる: 応募通知を見て氏名・連絡先・応募日を打ち直す作業が消えます。応募が月20件なら、月に数時間分です。
  • 重複がまとまる: 同じ人が複数の媒体から応募した場合、メールアドレスなどで同じ人と判定し、1人の候補者として扱います。過去に別の求人へ応募していた人も分かります。
  • 経路が正しく残る: どの媒体からの応募かが自動で記録されるので、媒体ごとの応募数・面接数・内定数を集計でき、次の出稿の判断材料になります。
  • 担当者にすぐ届く: 新着応募は担当者に知らせが届き、対応待ちの一覧に載るので、応募から最初の連絡までの時間が短くなります。

媒体連携で注意することはありますか?

「ログイン情報を誰に預けるか」「媒体側の変更に強いか」「取り込めない媒体の扱い」の3点です。とくに1点目は、個人情報を扱う採用では見落とせません。

転記代行(RPA)方式では、媒体の管理画面のログイン情報を代行ソフトに登録します。これは「媒体の管理画面に入れる鍵を第三者のソフトに預ける」ことなので、社内の情報管理ルールで許されるかを確認してください。応募通知メール取り込みでは、媒体側に追加するのはメールアドレスだけで、ログイン情報は預けません。

媒体側の変更への強さは、直接連携と応募通知メール取り込みが比較的安定し、転記代行は媒体の画面が変わったときに止まることがあります。止まったことに気づくのが遅れると、応募を数日放置する事故になるので、どの方式でも「取り込みが止まったときに知らせが来るか」を確認しておきます。

取り込みに対応していない媒体は、会社の公開求人ページ(応募フォーム)に誘導する、CSV で定期的に一括登録する、のどちらかで補います。媒体の原稿に公開求人ページのリンクを置けば、応募はそのまま台帳に入ります。

ChordOne ATS は、どの媒体に対応していますか?

engage、Green、BizReach(ビズリーチ)、doda、マイナビ転職、エン転職、Wantedly、YOUTRUST の8媒体の応募通知メールを自動で取り込めます。方式は応募通知メール取り込みで、媒体のログイン情報を預ける必要はなく、取り込み件数の上限もありません。

取り込むときは、差出人と件名から媒体を見分け、氏名・連絡先・応募求人・応募日時を取り出して候補者台帳に登録します。媒体側の募集名が ChordOne の求人名と一致すれば自動で求人にひも付き、同じ人の重複はまとめられます。上記以外の媒体は、会社の公開求人ページへの誘導か、CSV での一括取り込みで対応できます。機能の全体は 機能一覧の「集める」 をご覧ください。

設定は、どう進めますか?(人事担当者向け)

ChordOne ATS の場合、手順は「連携用アドレスを確認する → 媒体の管理画面で通知メールの宛先に追加する → テスト応募で確かめる」の3つです。媒体1つあたり5分ほどで、情報システム部門の作業は要りません。

  1. 連携用メールアドレスを確認する。ChordOne ATS の「媒体連携」画面を開くと、自社専用の連携用メールアドレスが表示されます。これをコピーします。
  2. 媒体の管理画面で、応募通知メールの宛先に追加する。各媒体の管理画面には「応募通知の送信先」「通知メールアドレス」「担当者メール」のような設定があります。そこに、いま使っている採用担当のアドレスは残したまま、連携用アドレスを追加で登録します。項目の場所が分からない場合は、媒体のサポートに「応募通知メールの送信先を追加したい」と伝えれば案内してもらえます。
  3. テスト応募で確かめる。自分のメールアドレスで媒体から1件応募し、数分後に ChordOne の候補者一覧に媒体名つきで登録されているかを見ます。登録されていれば設定は完了です。

うまく登録されないときは、次の順に確認してください。媒体側で宛先の追加が保存されているか。連携用アドレスに1文字の間違いがないか。媒体からの通知メールが迷惑メールとして扱われていないか。それでも解決しない場合は、媒体名とテスト応募の日時を添えて お問い合わせ ください。導入全体の流れは 導入の流れ にまとめています。

よくある質問

連携用アドレスを追加すると、採用担当に通知メールが届かなくなりますか?

届きます。既存の宛先を消さずに連携用アドレスを「追加」するので、これまでどおり採用担当にも通知メールが届きます。ChordOne への登録と並行して、メールでも確認できる状態が続きます。

媒体側で応募者情報の一部しか通知メールに載らない場合はどうなりますか?

通知メールに含まれる項目(氏名・連絡先・応募求人・応募日時など)の範囲で候補者が登録されます。履歴書などの詳細は、媒体の管理画面から取得して候補者カードに添付するか、候補者に会社の公開求人ページの応募フォームから追加情報を送ってもらう運用が一般的です。

人材紹介会社からの推薦も自動で取り込めますか?

ChordOne ATS では、人材紹介会社ごとにポータルを用意して推薦を受け付けられます。紹介会社が推薦を登録すると、媒体経由の応募と同じ候補者台帳に「紹介会社経由」として入り、経路ごとの成果を追えます。

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